阪急阪神ホテルズ 東日本大震災復興支援 桜プロジェクト

第47回は、阪急阪神ホテルズが2011年から東日本大震災の被災地復興支援として行った「桜プロジェクト」の寄贈報告です。

被災地の人々の心に夢と希望を届ける「桜プロジェクト」

桜プロジェクトとは

2011年3月11日に発生し、大きな被害をもたらした東日本大震災。
発生直後から、被災地には数多くの救援ボランティアが現地入りし、日本国内だけでなく世界中の国や企業や個人からも、支援の手が差し伸べられました。
当社でも同様に、義援金活動や避難者への客室無償提供などを行いましたが、さらに震災で被災したまちが、一日でも早く復興してほしいと願い、被災地に「桜の苗木」を植樹させていただき、被災地の人々の心に夢や希望を届けたいと同年7月から開始したのが「桜プロジェクト」です。
一日でも早い復興を願い、お客様と共に被災地へ桜の苗木を寄贈、植樹するという取り組みでした。

本プロジェクトの期間中、当社直営レストランなどをご利用いただいたお客様にスタンプカードをお渡しし、1回のご利用につきスタンプを1つ捺印。スタンプを3つ集めたカードをご提出いただくと、当社が100円を桜プロジェクト基金へ拠出しました。
2011年11月末までの受付期間に3,979枚のカードが集まり、そこに当社からの気持ちを合わせ、さらに阪急阪神ホールディングス『ゆめ・まちプロジェクト』からの上乗せ寄付分を合わせた結果、金額は200万円に達しました。そのプロジェクトが実ったのは、2014年6月。宮城県岩沼市に55本の“オオヤマザクラ”の苗木を寄贈いたしました。

オオヤマザクラが寄贈された宮城県岩沼市とは?

仙台市の南、仙台空港を擁する宮城県岩沼市。
震災直後の映像で、仙台空港が津波に襲われる映像を目にした方も多いのではないでしょうか。
市域の約半分が浸水し、地震と津波で181名もの命が失われました。
特に沿岸部の集落や工業団地は被害が大きく、岩沼市は被災地の復興として、集団移転をいち早く進めてきました。
今回、桜の苗木を寄贈したのは、この沿岸部の6集落の方々の集団移転先である岩沼市玉浦西地区です。

阪急阪神第一ホテルグループが寄贈したのはオオヤマザクラの苗木。
寒さに強く、また根元近くから枝分かれし、人々の視線とほぼ同じ高さに鮮やかな花をつける桜です。 苗木は玉浦西地区の道路沿いに約12m間隔で、750mにわたって植樹いたしました。
「桜をいただき、集団移転のよいはなむけとなりました。
桜はふるさとに春の訪れを告げる花ですから」とお話しいただいたのは、岩沼市の菊地市長です。「桜がほころぶ4月後半は、ちょうど農作業を始める時期でもあります。震災前は、それぞれの集落に桜と神社があり、そこで花見や祭が行われていました。今回寄贈されたオオヤマザクラに人々が集い、交流を深めるきっかけとなれば」と展望を話されました。
また、こうした集団移転によるコミュニティの再生とともに、岩沼市は、災害時の被害を最小限に食い止める「減災」の街づくりも進めています。その代表例は、震災のがれきを再生して津波発生時の避難場所となる盛り土の丘をつくり、斜面に植樹することによって津波の力を減衰する緑の堤防「千年希望の丘」の整備です。このように急ピッチで復興を進めている岩沼市であっても、復興はまだ道半ばといいます。
「震災から4年が経ち、玉浦西地区は新たな一歩を踏み出しましたが、『千年希望の丘』の整備は着手したばかり。数万本単位での丘の斜面への植樹は毎年続けますし、15個整備する丘のうち財源が確保できない2個は、市民にこれから寄付を募ります。全国の皆様には、これからも被災地の復興に目を向け、支援を寄せていただきたいと思っています。今回桜プロジェクトに参加してくださった皆様もぜひ岩沼市を訪れてください。桜の下で、春と復興の進展をともに祝いましょう」と力強く語ってくださいました。

桜は人々の心をひとつにする花

「桜プロジェクト」のスタンプカードを受け付けた当時、「阪神淡路大震災を経験した私たちにとって、今回の震災は他人事とは思えない」と参加されたお客様も多くいらしゃいました。3年の月日を経て実現した今回の寄贈。ようやく桜を植えることができ、お客様の志を届けることができました。
将来この地で、オオヤマザクラのピンクの花が満開になれば、さぞ美しい並木道になると思います。
あらためて、桜プロジェクトに賛同いただいたお客様に、厚くお礼を申し上げます。咲きはじめるオオヤマザクラの姿に、被災地の方々が春を迎える喜びを感じてくだされば、こんなに嬉しいことはありません。