夢のつづき

宝塚ホテルの開業は1926年。当時、ヨーロッパ文化に彩られた宝塚の街に誕生しました。
ヨーロッパのモダニズム溢れる感性が散りばめられた瀟洒しょうしゃな佇まいは、多くの人たちを
魅了し街のシンボルとして愛されてきました。
2020年に移転開業した現在のホテルでも、その様式や伝統は随所に受け継がれています。
新しさの中に息づく、大正期から紡がれてきた様々な歴史をお楽しみください。

  • 宝塚の街を象徴する建築美

    開業当時の宝塚ホテル

    宝塚の街を象徴する建築美

    ホテルの外観は「阪神間モダニズム」と称される旧ホテルのクラシカルなデザインを継承。温もりが感じられる色彩や、ヨーロッパの技法を取り入れた細やかな装飾などを復元しました。
    ホテルの建築美を象徴する、美しい植物モチーフのレリーフが施された切妻屋根。
    屋根のフォルムや破風の浮き彫り彫刻は、1920 年代当時にドイツで流行していた美術様式(流麗な曲線で動植物を図案化する装飾様式など)が用いられました。
    ルネサンス風の様式建築を基調にした、アーチ型の窓やエントランス。他にも半円形の屋根やドーマー窓、逆台形型の窓など、様々な所に当時の装飾が引き継がれています。
    旧ホテルの建築は地元の建築家・古塚正治氏によるもの。フランスやドイツ、イギリスなどの海外滞在を経験した古塚氏のモダニズム溢れる感性が随所に散りばめられていました。

    阪神間モダニズム…
    明治後期から大正、昭和戦前期にかけて、大阪と兵庫県・神戸間(阪神間)のエリアで生まれた、近代的な芸術や文化、生活様式とその時代状況。
  • 赤い絨毯の階段は
    優雅な時代のシンボル

    開業当時の玄関階段

    赤い絨毯の階段は優雅な時代のシンボル

    館内に足を踏み入れると、まず目を惹きつけられるのは艶やかな赤い絨毯が敷かれた赤い絨毯の階段。大理石のフロアにはスミレを象徴するマークが描かれ、ロビーを華やかに彩ります。
    開業当時、社交の場として西洋文化を広めるさきがけとなった宝塚ホテル。洋装でホテルを訪れてほしいとの考えから、ハイヒールを履いて登りやすいよう、階段は一段ずつが少し高めに設計されたのだとか。
    階段下にある石造りの親柱に施されていた、植物モチーフの装飾も復元。当時の紳士淑女の華やかかりし時代のシンボルを、現在でも継承しております。

  • 人生の晴れ舞台を
    照らしてきたシャンデリア

    旧ホテル宴会場「シルバー」

    人生の晴れ舞台を照らしてきたシャンデリア

    ロビーの開放的な空間で燦然と輝く2連の大きなシャンデリアは、旧ホテルの宴会場「シルバー」から移設されました。
    開業当時、宝塚ホテルはラグジュアリーなダンスパーティー会場として話題になり粋な社交場としてモダンな紳士淑女が集う場所となりました。
    宴会場で毎夜繰り広げられるダンスパーティーや、豪華な結婚披露宴は当時の人々の憧れであり、その時代を優美に照らし続けた多くのシャンデリアが現在のホテルへ受け継がれました。
    当時の華やかな煌きはそのままに、これからも人々の晴れの舞台を照らし続けます。

  • 宝塚歌劇との歴史と絆を
    物語る芸術品

    旧ホテルのロビーに飾られていた緞帳

    宝塚歌劇との歴史と絆を物語る芸術品

    ホテルロビーの上に飾られた、騎士の門出を祝う人々の情景が描かれた緞帳。
    原画の作者は昭和期に阪神間で活躍した洋画家、小磯良平氏。
    日本を代表する洋画家のひとりである小磯画伯は親しみやすい女性像を中心としながら、西洋絵画の伝統の中に、市民的でモダンな感覚と気品あふれる画風を完成させた画家でした。
    緞帳は1976年(昭和51年)から1981年(昭和56年)まで宝塚大劇場で使用された後、旧ホテルの館内に飾られていました。宝塚歌劇の歴史を物語るこの緞帳は、ホテルと宝塚歌劇を繋ぐ絆の象徴でもあります。

  • お客様と時を刻んできた
    アンティーク時計

    旧ホテルのロビーに飾られていた時計

    お客様と時を刻んできたアンティーク時計

    旧ホテルから受け継がれたアンティーク調の時計。施された美しい装飾は、シックなインテリアが配された空間と見事に調和しています。
    旧ホテルでは陽光が心地よく差し込むロビーに設置されており、この場所へ訪れるたくさんのお客様と一緒に時を刻んでまいりました。
    現在もお客様の来館を温かく見守るよう、変わらずゆったりと時を刻んでおります。

  • 歴史が記された
    開業当時の広告

    左:当時の開業告知広告 中央:旧ホテルパンフレット 右:開業時のメニュー

    歴史が記された開業当時の広告

    エレベーター内にはホテル開業当時の印刷物を展示しており、広告やメニュー、ポストカードなどをご覧いただけます。

  • 様々な物語が生まれた
    ホテルの歴史写真

    開業当時の客室

    開業当時の大食堂

    回廊

    様々な物語が生まれたホテルの歴史写真

    ※ご宿泊のお客様限定のフロアです

    ホテルの客室フロアには、宝塚ホテルの歴史に触れていただける写真を展示しております。1926年の開業以降、様々な物語が生まれた場所をゆっくりと眺めて見てください。

    開業当時の客室数は59 室。そのリゾートホテルのような佇まいと、ヨーロッパ調の客室インテリアは当時の人々の話題となりました。
    行楽地の宿泊だけでなく、食事にダンスパーティー、テニスにと様々な目的で利用され、長期滞在のお客様も多く中には別荘がわりにする人もいらっしゃいました。

  • ホテルの新たな象徴と
    なった肖像画

    ホテルの新たな象徴となった肖像画

    肖像画は、ロビーに飾られている緞帳の原画の作者でもある、小磯良平氏の作品。
    小磯画伯が1956 年に描いた油彩画「婦人像」のうち、和装姿の八千草薫さんを描いた複製パネルです。「和装」を描いた後に「洋装」も描かれ、この二つの絵は小磯良平美術館に所蔵されています。

    古典的な西洋画家の技法を得て、丹精な人物画を描いた小磯画伯。「清く正しく美しく」の教えを受け継ぐ宝塚歌劇団。そして、社交の場として西洋文化を広めるさきがけとなった宝塚ホテル。
    三者に共通するのは、モダンな感覚と気品あふれるスタイルです。この3つのハーモニーがお客様の夢のつづきとなって響き合うことを願い、ホテルの新しい象徴として展示が実現しました。

  • 館内を華やかに彩る
    アート作品

    宝塚歌劇の豪華で華やかな衣装を表現した金箔アート

    「Rhythm Dance」
    華麗にダンスを舞う男役と娘役をイメージ

    「Elegance Dress」
    華やかな白いドレスをきた娘役をイメージ

    「Finale」
    パレードの羽根を表現

    「Dancing Spotlight」
    舞台ライトの光線を表現

    「Revue」
    宝塚歌劇レビューの舞台の華やかさを表現

    館内を華やかに彩るアート作品

    館内を華やかに彩る、「宝塚歌劇」の世界をイメージして描かれたアート作品。
    ご滞在の思い出にお気に入りの1枚を探してみてください。

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館内装飾
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