MAIL MAGAZINE Vol.2 2021
意外な店で購入する「コロナ禍で病みつきになる食のお供」
食べ物屋さんでもないのに、ついつい友人に渡す手土産を買ってしまう店がある。それが「GOOD DESIGN STORE TOKYO 丸の内店」。東京駅に直結したKITTE丸の内3階にあるグッドデザイン賞受賞作品を販売する店舗だ。
グッドデザイン賞と聞くと、多くの人は工芸品を思い浮かべるだろう。例えば食器、調理器具、リビング雑貨などは、店内でもディスプレイ数が多い。そのほかインテリア小物にアクセサリー、衣類、文具など、デザイン性に富む作品は枚挙にいとまがない。しかし意外なことに、食品もグッドデザイン賞を多数受賞しているのだ。
私がいつも購入するのは、福島県南相馬市の漬物店・香の蔵の「クリームチーズのみそ漬け」だ。味噌壺の上に居座る牛の絵が描かれたパッケージを開くと、プラスチック容器の中に赤子のようにガーゼにくるまれたクリームチーズが鎮座する。生乳のコクと風味が際立つチーズは、甘いのにさっぱりとしたオリジナルブレンドの味噌にしっかりと漬け込まれている。このチーズをあてに飲むお酒は、日本酒、ワインはもちろんのこと、ビール、ハイボール、焼酎と、何でもござれだ。ちなみにこの商品は、2018年度に受賞している。
もう１つ病みつきになるおつまみを紹介しよう。新潟県長岡市の浅草屋産業が製造するヒッコリースリートラベラーズの「カレー豆」。油で揚げたそら豆を甘辛いカレーでコーティングした、カレー王国・新潟ならではの逸品だ。同じ新潟が生み出したお化け米菓「柿ピー」に勝るとも劣らない中毒性で、5つのつもりが10個、10個のつもりが20個と、知らぬ間に食べてしまうから不思議だ。「おうち時間」の長いコロナ禍のお供に重宝されそうな2015年受賞作品だ。
そのほか新潟のお隣、山形県・月山の麓にある玉谷製麺所の「雪結晶パスタ」もお子さんに喜ばれそうだ。文字通り「雪結晶」形のショートパスタで、ゆで時間も短く、忙しいお母さんにはもってこい。山形のブランド米「つや姫」の発芽米を使用しているため、冷めてもおいしい2014年受賞作品だ。
「GOOD DESIGN STORE TOKYO 丸の内店」は、グッドデザイン賞が考える「よいデザイン」に囲まれた暮らしの提案がモットー。でもその提案には、おいしい食の提案も含まれていたのだ。
※掲載されている商品の販売状況は取材当時のものとなります。
ライター／横山由希路
