「おいしい」と「キレイ」が合体!? 子どもから大人まで存分に楽しめる博物館
昼12時から仕事関係者と打ち合わせがある。その前に行っておきたい。関西行脚の合間を縫って訪れたのは、DUSKIN MUSEUM。大阪メトロ御堂筋線・江坂駅から15分ほど歩いたところにある。10時オープンの5分前に着くと、既に30~40代の女性グループ6人が並んでいた。さては、コロナ禍で一時中止になっていた「ミスドキッチン」予約者の方々だな。うーん、うらやましい。
ダスキンはご存知、清掃業務をはじめミスタードーナツの事業も手掛ける大阪府吹田市の企業だ。DUSKIN MUSEUMは2階建て。1階がミスドミュージアム、2階がおそうじ館となっており、「おいしい」と「キレイ」の体感がウリだ。件の「ミスドキッチン」は、1階奥のスタジオで1日に2回、ペアで事前予約した小学生以上の申込者がおなじみのドーナツの型抜き、仕上げ、デコレーションを体験できるというもの。でも予約できなかった人も哀しむ必要はない。館内にはドーナツボールのトッピングとチョコレートがけを体験できるコーナーもあり、ポン・デ・ライオンの椅子に座ってその場でドーナツを食べることもできるのだ。
全館を通して感じるのは、ダスキンが打ち出すカラフルなキャラクターたちがとにかく楽しく来館者を誘ってくれること。1階は懐かしの原田治によるイラストやポン・デ・ライオンの仲間たちが、ミスタードーナツのヒストリーを盛り上げる。特筆すべきは2階。ゲームで目に見えないホコリの存在を確認できるシアターアトラクション「ダスキンダストバスターズ」や、30秒間に次々と現れる邪悪な顔をしたホコリやダニ、カビたちをモップで退治する「ダス犬のホコリ団をダスキンモップでやっつけろ!」など、体験型展示が多い。またホコリを見える化する「おそうじスタジオ」は、掃除は1日のうち何時頃行うのが効果的かなど、大人でもためになる内容だった。
最後にトリビアを1つ。ミュージアム2階にある掃除機の歴史には、昭和6(1931)年に発売された国産第1号である東芝の掃除機も紹介されている。その形がどう見ても現代のコードレス掃除機と似ているのだ。掃除機が1世紀かかって元の姿に戻った。そう思うと、何だかとっても感慨深いのだ。
ライター/横山由希路
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