パフェに2000円台!? 銀座にある高級パフェのその味は?
今月は有楽町、銀座一丁目付近の有名店を紹介するはずだった。いざ店に入ってみると、店員さんの目が一様に疲れていて、私はうろたえた。まずい、お疲れのスタッフさんを眺めていたら、せっかくのおいしさが吹き飛んでしまった! 頭を冷やすために、近所のカフェに入り直すことにした。店頭には季節限定メニューとして、2000円台の「笠間和栗のモンブランパフェ」が紹介されている。パフェに2000円も!? そんな奇特なお客さんがいるの? そんなにおいしいの? 興味を惹かれて入ったのが、「BARA cafe」だった。ここは茨城県のアンテナショップ「IBARAKI sense」に併設されたカフェなのだ。 先ほどのお店で結構なお金を使った私は、節約して300円台の「小納豆ソフト」を頼んだ。「小納豆ソフト」は、お店の通年メニューである「納豆ソフト」の小さいカップ版。茨城産の牛乳を使用した喉越しスッキリのソフトクリームに県自慢の臭みのない納豆が添えてあり、醤油をかけて食べる。 納豆とソフトクリームをスプーンでかき混ぜると、粘り気が出る。店員さんから「トルコアイスのように伸びますよ」と言われたので、実際に試したら15センチも伸びた。さらに醤油をちょっとずつ垂らすことで、どんどんみたらし団子のような味に変化していく。極力甘さを抑えたソフトクリームだからこそ、様々な食材とのコラボレーションが楽しめるのだろう。 全部で7卓しかない小さな店内は、外回りの女性会社員、近所にお住まいの老紳士、お買い物帰りの女性グループ、スポーツ帰りのお兄さん方で何度も満卓になった。その度に、私は2000円台の「笠間和栗のモンブランパフェ」を食べる人に四方を囲まれる。今日、まだ私は原稿を書いていない。働かざる者食うべからず。でもみんなが食べているモンブランの味だけは確かめたい。ええい、食べてまえ。900円台の「笠間和栗のカップモンブラン」にトライした。 笠間の和栗を使用したマロンクリームをひとたび口に入れると、栗の甘み、渋みが一気に舌にまとわりつく。栗の濃厚さは、一般的な洋菓子店で買ったモンブランの3~4倍といったところだ。この栗の渋みを出すための手間暇なんだ。そう考えると、2000円台は納得の値段だった。
ライター/横山由希路
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